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環境ニュース[国内]

混獲作業部会の日本での開催決定 全米熱帯まぐろ類保存委員会第73回本会合

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2005.06.27 【情報源】水産庁/2005.06.27 発表

 2005年6月20日から24日にかけて、スペイン領カナリア諸島のランサローテで全米熱帯まぐろ類保存委員会(IATTC)第73回本会合が開催された。
 全米熱帯まぐろ類委員会は、東部太平洋のかつおまぐろ類の保存・管理を目的とした地域漁業管理機関。日本は1970年に加盟している。
 今回の会合では(1)保存管理措置、(2)混獲対策、(3)台湾の違法漁獲行為、(4)IUU(違法、無報告、無規制)リスト・IUUリスト決議の改正−−などが議題となった。
 このうち保存管理措置については北部太平洋ビンナガ資源に対する漁獲努力量を現在のレベルに制限する決議が採択されたが、FADs(人工浮魚礁)操業による小型魚多獲への懸念が科学委員会から指摘されたメバチについては、まき網一隻ごとの漁獲制限やFADs操業技術の研究が議論されたものの、内容の合意には至らなかった。
 一方混獲対策としては、FAO行動計画に従って各国の海鳥混獲削減行動計画の策定を促進すること、漁業が海鳥に与える影響評価を行う勧告が採択されたほか、次回年次会合の前までに混獲作業部会を日本で開催することが決まった。
 また台湾の違法漁獲行為については、漁獲海域・船名の虚偽記載や、台湾系便宜置籍船(注1)によるサメやメバチ漁獲が日本によって問題提起され、次回年次会合までにこれらの問題の改善が見られない場合には協力的非加盟国としての地位を認めないとする警告書簡を台湾に発出することとなった。
 さらにIUUリストについては、東部太平洋で違反操業が視認されたベリーズ、カンボジア、グルジアなどのはえ縄漁船、コロンビアなどのまき網船85隻の掲載が決定した。
 第74回本会合は2006年6月に釜山で開催される予定。

(注1)略称FOC。 船主国籍とは異なる国に船籍を登録している船。漁業管理が厳しくない国に船籍を登録し資源管理措置を遵守していないケースが問題となっている。【水産庁】

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