一般財団法人環境イノベーション情報機構
有機性排水処理技術についての16年度実証評価報告書が完成
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2005.06.23 【情報源】環境省/2005.06.23 発表
平成16年度に実施された、小規模事業場向け有機性排水処理技術についての環境技術実証モデル事業実証試験結果報告書が、実証評価機関である大阪府、香川県、埼玉県、広島県、福島県により作成され、平成17年6月23日までに、環境省がその内容を承認した。環境技術実証モデル事業はエンドユーザーが安心して技術採用を行えるよう、メーカー側ではなく第3者が試行的に環境技術の効果について実証評価を行う事業。
小規模事業場向け有機性排水処理技術で評価対象となる技術は、厨房・食堂、食品工場からの有機性排水を適正に処理する装置やプラントで、(1)後付け可能、(2)プレハブ型、(3)低コスト、(4)コンパクト、(5)メンテナンスが容易、(6)商業的に利用可能−−などの条件を満たすもの。
大阪府が実証評価を行ったのは、(株)エス・エルの微生物製剤添加型ハイブリッド生物処理法とデンセツ商事(株)の揺動床式生物処理法。香川県が実証評価を行ったのは、(株)クボタの膜分離活性汚泥法、積水アクアシステム(株)の生物膜(回転接触体)法。埼玉県が実証評価を行ったのは、(株)四電技術コンサルタントの傾斜土槽法による厨房排水の高度処理装置、フジクリーン工業(株)の担体流動槽式食堂排水処理装置。広島県が実証評価を行ったのは(株)トーエネックの小型排水処理装置「加圧浮上型彗星」、(株)丸八の浮上油自動回収機「グリスバキューマシステム」、(株)御池鐵工所のミイケ・コロイド・セパレーター。福島県が実証評価を行ったのは、常磐開発(株)ACA法水処理装置。
すべての水質測定項目について除去率95%以上を記録した技術もあったが、一部項目の除去率が少なくなる技術や臭気発生、途中で運転調整条件ができないなどの課題が指摘された技術もある。
環境省は今回の実証試験により、それぞれの排水処理性能が確認されたとしている。【環境省】