一般財団法人環境イノベーション情報機構
IAEA運転管理評価チーム、柏崎刈羽4・6号機を「安全性改善に熱心」と評価
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.06.10 【情報源】原子力安全・保安院/2005.06.10 発表
2004年11月1日から17日まで、国際原子力機関(IAEA)の運転管理評価チーム(OSART:Operational SAfety Review Team)が新潟県の東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所4号機・6号機で実施していた、両原発の運転管理状況評価の結果が05年6月9日までにまとまり、公表された。OSARTは、IAEAによって編成され、原子力発電所運営上の安全性についての詳細評価を実施する国際的専門家によるチーム。メンバー国からの要請に基づきIAEAの原子力安全基準や、国際的に優れた原発の実経験に照らした評価を実施し、その結果をもとにした改善提案や助言をIAEAメンバー国と事業者に報告している。
今回の評価は原子力安全・保安院の要請により、03年8月にIAEAが実施を正式決定していたもの。
調査時期が結果的に新潟中越地震の発生直後と重なったが、公表された総合評価結果は「柏崎刈羽原発の管理職と職員が発電所の運転上の安全性改善に非常に熱心にかかわっている」という良好なもの。地震後の専門知識に基づいた包括的な対応、協力企業との長期的なパートナーシップ、地域からの信頼を高めるための広範な取り組み、進んで学習、改善しようとする姿勢−−などが高く評価された。
この結果を踏まえた改善事項としては、安全管理に関する取組み体系化、火災防護策強化、予防保全活動の手引きの準備、持込が許容される化学物質の包括的管理−−などが提案されている。
東京電力では、これらの改善提案に対応を行うとともに、対応状況を評価するOSARTのフォローアップ・ミッションを受け入れる予定。【原子力安全・保安院】