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環境ニュース[国内]

日本付近の年平均気温、約100年後には約2〜3℃上昇 気象庁予測

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2005.05.19 【情報源】気象庁/2005.05.19 発表

 気象庁は2100年頃の日本付近の通年の気候変化予測を行った「地球温暖化予測情報 第6巻」をまとめ、05年5月19日に同庁ホームページに掲載した。
 「地球温暖化予測情報」は複数のCO2排出シナリオに沿った地上気温、降水量、海面水位などの変化について、気象研究所が開発した地球全体を対象にした気象モデル(全球大気・海洋結合モデル)をもとに予測したもので、同庁では96年度からこの報告をほぼ2年ごとに定期的に発表している。
 第6巻は、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が提示した温室効果ガス排出シナリオのうち、「1990年に約350ppmだった大気中C02濃度が2100年に約860ppmに増加する」という代表的なシナリオを使い、日本付近に対象を絞り、解像度が従来より高度化した「地域気候モデル」による通年の予測を行った点が特徴。日本付近について通年の気候変化予測を公表した研究事例は国内では初めてだという。
 なお、約100年後(2100年頃)の気候予測結果としては、(1)日本付近の年平均気温は全国的に2〜3℃程度上昇する、(2)年間冬日日数(最低気温0℃未満の日数)が全国的に減少する一方、熱帯夜日数(最低気温25℃以上の日数)は全国的に増加する、(3)年降水量はほとんどの地域で増加し、最大20%程度の増加が見込まれる、(4)7月の降水量は東北南部から西日本で増加し、降水量が増加する地域では強い降水の頻度や降水の日数も増える、(5)降雪量減少率は北陸周辺で大きく、現在の50%程度になるところがある−−などの内容が示されている。
 気象庁では第6巻の成果を踏まえ、今後海の変化も考慮した「地域気候モデル」の改良を行い、複数の温室効果ガス排出量シナリオで予測した結果を06年度刊行の第7巻に盛り込む方針。【気象庁】

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