一般財団法人環境イノベーション情報機構
神栖町の米汚染 「流通米は安全」との見解示す
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2005.05.11 【情報源】厚生労働省/2005.05.10 発表
有機ヒ素化合物ジフェニルアルシン酸(DPAA)やフェニルメチルアルシン酸(PMAA)に汚染された茨城県神栖町の米を常食していた人の毛髪や爪からDPAAが検出されたことを受け、厚生労働省はこの件についてのQ&Aを作成し、平成17年5月10日に同省ホームページに掲載した。このQ&Aに掲載された質問は(1)食品衛生法上、この米に対し何らかの措置を取る必要がないか、(2)流通米を食べた人の健康に影響はないか−−の2問。
(1)については、「DPAAやPMAAに汚染された15年産米は既に市場になく、同じ水田で生産された16年産米も既に流通を停止しているため、今回新たな措置を講じる必要はない」との回答が掲載され、(2)についても、「この15年産米の一般市場への流通分は5.64トンと限定的で、流通米として購入した人の摂取量も常食者の60分の1程度と報告されている。健康上の悪影響が生じる懸念はきわめて少ない」との考えが示されている。
神栖町産米のDPAA汚染には同町に第二次世界大戦中に設置されていた旧日本軍中央研究所場が関係していると推測されており、またPMAAはDPAAに由来する物質であると考えられている。【厚生労働省】