一般財団法人環境イノベーション情報機構
お茶の水女子大学放射線管理区域外で放射性同位元素発見
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.05.06 【情報源】文部科学省/2005.04.28 発表
平成17年4月25日から26日にかけ、お茶の水女子大学(東京都文京区)の放射線管理区域外である理学部一号館化学事務室と生活科学部研究室で、放射性同位元素がみつかったとの通報が、同大から文部科学省に寄せられた。この放射性同位元素は、17年2月に文部科学省が全国の放射線障害防止法対象事業所に、放射線管理区域内外に長年放置されている放射性同位元素などがないかを点検し報告するよう通知したことに対応し、同大が学内を調査した際にみつかったもので、内容は(1)ラジウム−226・17メガベクレルが入った密封線源1個、(2)粉砕、溶解された鉛−214岩石、(3)トリチウム入りのバイアル1本とチューブ6本。
通報を受けた文部科学省がただちに職員2名を現地に派遣し調べた結果では、ラジウム−226入りの密封線源が発見された化学事務室で人が受ける放射線量は最大で年間0.8ミリシーベルト程度と見込まれ、放射線障害が生じるおそれはないという。
また、鉛−214岩石の放射線量率は1メートル離れた状態でほぼ自然界と同レベル。
トリチウムも容器表面で放射線が検出されず、安全上の問題はないと報告されている。
現在、発見された放射性同位元素は管理区域内の廃棄物保管庫で安全に保管されている。
文部科学省では大学側に放射性同位元素が放置された経緯・原因を調査し、今後の対応とあわせて報告するよう要請した。【文部科学省】