一般財団法人環境イノベーション情報機構
16年度の原発設備利用率68.9%に 原発運転再開で
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.04.11 【情報源】原子力安全・保安院/2005.04.08 発表
原子力安全・保安院は平成17年4月8日、研究開発段階のものを除いた全国の原子力発電所全53基・4,712.2万キロワットの16年度設備利用率は68.9%と15年度の59.7%を上回ったと発表した。設備利用率は発電用原子炉の稼働状況を表す指標の1つで、計算対象期間中、常に定格出力で発電したことを想定した発電量に対して実際に発電した電力量を%で表したもの。
原子力発電所の設備利用率は平成7年度に初めて80%台を超えて以来、80%を維持してきた。しかし14年度に東京電力、中部電力、東北電力などの多くの原子力発電所で自主点検記録不正やひび隠しが判明してから事態は一変。14年度は各原発で開始された定期検査により、設備利用率が70%台に落ち込み、15年度も自主点検作業記録の不正問題に対応した検査のため、東京電力のほとんどの原発が停止するという事態が影響し、設備利用率が50%台となっていた。
16年度はこれら定期検査期間が長期化していた原発が運転再開したことにより15年実績を上回った。
原発の種別では沸騰水型30基の設備利用率は63.4%、加圧水型23基は76.5%となっている。【原子力安全・保安院】