一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
大気質枠組指令【EU】
タイキシツワクグミシレイ 【英】Council Directive 96/62/EC of 27 September 1996 on Ambient Air Quality Assessment and Management
解説
1996年に採択されたEUの指令。既存の指令を改良し、未規制の汚染物質に対して大気環境基準を設けることにより大気の質を向上させることを目的としている。
本指令は「枠組み」指令であるため、具体的な取り組みは関連指令により行われる。それまでの規制対象物質は二酸化硫黄、二酸化窒素、鉛及びオゾンであったが、本指令によりベンゼン、一酸化炭素、多環芳香族炭化水素(PAH)、カドミウム、砒素、ニッケル及び水銀が加わった。
また、一連の汚染物質に対して具体的に規制するための指令を策定するタイムテーブルも設けられた。すでに1999年には窒素酸化物、二酸化硫黄、鉛、浮遊粒子状物質(PM)(1999/30/EC、2001年に改正)、2000年にはベンゼン、一酸化炭素(2000/69/EC)、2002年にはオゾン(2002/3/EC)を規制する指令が採択され、2003年には砒素、カドミウム、ニッケル、PAHを規制する指令が委員会により提案されている。
大気質の改善に役立つように、このような汚染物質に関する情報がEU内で交換されるようにする理事会決定(97/101/EC)も策定されている。