作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.15
グリーン証書取引
グリーンショウショトリヒキ 【英】Tradable Green Certificate
解説
再生可能なエネルギー源による電力に政府が証明書(グリーン証書)を発行し、これを電力需要者が売買する仕組み。再生可能エネルギーの普及を目指すいわゆるRPS法の核心部分をなすものである。グリーン証書は再生可能なエネルギー発電により生じた環境価値を証券化したもので、再生可能なエネルギー発電供給者は発電量に応じてグリーン証書を付与される。
政府はまず、国内電力消費の一定割合を再生可能なエネルギー電源から得る数値目標を定め、国内の大口電力需要者に対し当該電力量のx%に相当するグリーン証書を購入・提出することを義務付ける。再生可能なエネルギー導入量を達成し、さらに超過分がある場合、事業者はその超過分をグリーン証書として購入義務付け者に売却することができる。
このような再生可能なエネルギー発電供給者からの供給、購入義務付け者からの需要の関係により、実際の電力市場とは独立したもう一つのグリーン証書市場が創設されることになる。実際に行われた事例としては、世界初のグリーン証書取引システムとして、1998 年より2000 年まで実施されたオランダの「グリーンラベルシステム」が挙げられる。「グリーンラベル」とは、1Mh 毎に再生可能エネルギーにより発電された電力に付与されるグリーン証書である。
日本でも新エネ特措法により、2003年度より電力会社の供給販売する電力に一定量の新エネルギー利用を義務付けることになり、その際証書制度も導入されるが、グリーン証書市場が創設されるようになるかどうかは定かでない。
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関連Webサイト
- 諸外国における地球温暖化対策のための国内制度の検討状況(中環審国内制度小委員会第4回会合資料):http://www.env.go.jp/council/06earth/y061-04/mat05.pdf