一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
プラントハンター
プラントハンター 【英】Plant Hunter
解説
17世紀から20世紀中期にかけて、食料、香料、薬、繊維等の有用植物に加えて、庭園や温室を飾るエキゾチックな植物を求めて世界中に出かけていった者たちのこと。17世紀オランダで沸騰したチューリップ・フィーバーに代表されるように、当時のヨーロッパは異常なまでの園芸ブームで、政府のみならず、園芸協会、種苗会社、そして裕福な個人までが、植物学と栽培に精通した者を雇い、中東、新世界、東アジアなどに送った。イギリスのキュー植物園は、多くのプラントハンターを世界各地に派遣し、世界中の植物を収集したことでも有名。江戸時代末期に来日したシーボルト、ケンペル、フォーチューンなども、さまざまな日本に関する情報とともに、プラントハンターとして多くの植物標本をヨーロッパに持ち帰った。現在においても、新たな園芸品種のみならず、新薬開発などのため、世界各地においてプラントハンターがしのぎを削っており、時にはバイオパイラシー(生物資源をめぐる盗賊行為)として非難されることさえある。